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30代で転職成功している人が多いことや、30代以上の人材を求める企業が多いこと、30代での転職には即戦力としてのメリットがあることから、30代でも転職が十分に可能であることを示している。
条件にマッチする求人が少なくなること、柔軟性が低いという印象を持たれやすいこと、スキルや経験を重視されやすいこと、年下の上司ができる可能性があることなどが、30代での転職を「手遅れ」と感じさせる背景となっている。
自己分析を行うこと、今後のキャリアプランを具体的に描くこと、企業研究に力を入れること、転職のプロに相談することが重要とされている。また、現職に在籍しながら転職活動を進めることや、マネジメントスキルをアピールすることも成功の鍵とされている。
30代はキャリアの岐路に立たされる時期であり、転職を検討する人は少なくありません。一方で、30代の転職は、20代と比べて転職難易度が高いイメージを持つ人も多くいます。「30代はもう手遅れ」という意見を聞いて、不安になることもあるでしょう。
しかし、30代の転職は手遅れではありません。本記事では、その理由や転職成功のポイントを解説します。
Contents
はじめに、30代の転職が手遅れではない理由を解説します。
総務省の「労働力調査(詳細集計)2023年」によると、2023年の転職者の総数は328万人で、年代別の転職者数は以下のとおりです。
15~24歳 | 58万人 |
25~34歳 | 82万人 |
35~44歳 | 59万人 |
45~54歳 | 57万人 |
55~54歳 | 50万人 |
65歳以上 | 22万人 |
参考:労働力調査(詳細集計) 2023年(令和5年)平均結果|総務省
25~34歳が82万人、35~44歳が59万人を占めているため、30代で転職を成功させている人は多いといえるでしょう。
また、年収600万円以上のミドル・ハイクラス向けのダイレクトリクルーティングサービスである「マイナビスカウティング」での年代別転職成功者数の割合を見ても、30代(30~34歳と35~39歳)の転職成功者数の割合が合計で32.6%を占めており、他の年代と比較して高い割合であることがわかります。
この年代は、初めての転職やキャリアチェンジを行うことが多く、成長の機会を求める傾向があります。
厚生労働省職業安定局が2019年に発表した調査報告によると、12.1%の企業が35歳以上45歳未満の人材を積極的に採用したい、64.1%の企業が良い人材であれば採用したいと回答しました。
30代という年齢はそれほど転職の足枷にはならず、企業ニーズにマッチしていれば転職は十分に可能といえます。
30代の転職者には即戦力としての働きを期待する企業が多いため、プレッシャーを感じる人もいるかもしれません。しかし、スキルや経験がマッチしていれば、転職後もスムーズに会社に貢献でき、充実感ややりがいも感じられます。
これまでの実績が評価されれば、前職よりも規模の大きな企業への転職や、年収アップも夢ではありません。
30代の転職は決して遅すぎるということはありませんが、なぜ「手遅れ」といわれるのでしょうか?
30代になると家庭を持つ人が増え、20代のころと比べて給与や労働時間などの譲れない条件も多くなります。そのため、単に「やりたい仕事ができるか」だけで転職先を選ぶことが難しく、応募できる求人の選択肢が狭まってしまいます。
また、30代を対象とした求人は、募集要件も具体的になる場合が多く、自分のスキルや経歴にマッチする求人が見つかりにくい点もネックです。
企業は転職者に対して、「新しい環境に柔軟に対応できるか」というポイントを重視する傾向があります。そのため、転職市場では、その会社独自のやり方やルールに染まりきっていない、20代の人気が高くなります。
一方、30代は社会人として積み重ねてきた年数が長いため、柔軟性が低いとみなされかねません。20代と比べて「これまでのやり方に固執してしまうのではないか」「新しい環境になじめるだろうか」などの懸念を抱かれる可能性があります。
30代の人材には、即戦力としての働きを求める企業が多くなります。20代の転職と比べて、ポテンシャルよりもスキルや経験をシビアにジャッジされ、より高いレベルを求められるでしょう。
そのため、スキルや経験が不足している人は、転職先が決まりづらい可能性があります。
社会人経験を積んだ30代でも、転職先では新人です。新しい職場では、自分より年下の上司ができる可能性もあり、若い世代から学ぶ機会も多いでしょう。
人によっては、年下から指示を受けることに抵抗を感じてしまい、30代での転職がつらいものになる可能性があります。
30代の人が転職を検討する理由は、おもに以下の4パターンです。
「仕事の頑張りが正当に評価されない」「人間関係が悪い」「仕事量が多すぎる」など、今いる職場への不満は、代表的な転職理由のひとつです。
職場環境が悪いと、心身の健康リスクが高まるだけでなく、理想のキャリアプランの実現も難しくなるため、転職を決意する人は多くいます。
30代になると、日々の業務がルーティン化しがちです。新しい仕事にチャレンジする機会が少なくなるため、新たなスキルも学びにくくなってしまいます。
特に、新しい技術や機能をあまり受け入れない風土の職場では、将来に役立つスキルを学びにくい傾向があります。そのような環境下では、理想のキャリアの実現に必要なスキルも身につけにくいため、学びの機会が多い職場への転職を考える人も多いでしょう。
所属している業界や会社に将来性がなく、「いつまで働けるか分からない」「給与アップが見込めない」といったリスクを感じる場合に転職を考える人もいます。
業界や会社の将来性については、従業員が頑張ってもどうにもできない部分が大きいため、職場を変えるきっかけになり得ます。
30代になると、職場で中間管理職のポジションに就く人も多いでしょう。
しかし、自分の仕事とマネジメント業務の両立は容易ではなく、さらに上司からも部下からもプレッシャーをかけられることで、ストレスを感じてしまう人も少なくありません。
関連情報:30代前半で転職を考える理由は?成功するポイントについても解説
30代での転職活動における基本の流れは、以下のとおりです。
まずは、企業の求人情報をチェックし、応募したい企業を探しましょう。
求人を探す方法としては、転職サービスやハローワーク、転職コンサルタントに相談するなどがあります。転職コンサルタントでは、一般の転職サービスには掲載されない非公開求人も紹介してもらえるので、転職先の選択肢を広げられます。
条件にマッチする企業が見つかったら、応募書類を作成して送付しましょう。
応募が完了したら、書類選考や面接などの選考過程に進みます。
転職活動では、複数の企業に応募するケースも多くあります。複数の企業から内定が出た場合、受諾・保留・辞退のうち、どれを選択するのか方向性を定めておきましょう。
労働条件をはじめとする気になるポイントは全て確認し、納得したうえで内定を受けることが大切です。
転職先が決まったら、現職場に退職の意思を伝えましょう。
円満に退職できるよう、引き継ぎの準備を計画的に進めることが重要です。転職コンサルタントのサービスを利用する場合は、応募から採用決定までのサポートだけでなく、退職手続きに関する相談もできます。
30代での転職を成功させるためには、次のポイントを押さえることが大切です。
これまで培ってきた経験やスキルを書き出し、自分の強みを言語化しましょう。
自己分析を徹底し、なぜその企業に入りたいのか、転職後どのように貢献できるのかを明確化することが重要です。
30代になると、結婚や子どもの誕生などのライフイベントを迎える人も多いでしょう。今後のキャリアプランを思い描く際は、仕事内容だけでなく、プライベートで起こり得るライフイベントも考慮に入れることが大切です。
キャリアプランが具体的になれば、企業とのミスマッチを防げるだけでなく、志望動機に説得力を持たせやすくなります。
転職を成功させるためには、企業研究に力を入れ、その企業が求めている人材を的確に把握する必要があります。
スキルや経験だけでなく、企業の風土や企業理念などから、どのような人物が求められているのかを理解しましょう。
転職のプロである「転職コンサルタント」に相談することもおすすめです。キャリアプランの描き方や履歴書の作成、面接に関する相談もでき、転職に関する有益なアドバイスをもらえます。
一般の求人サービスには掲載されない非公開求人にも応募でき、企業の求人情報だけでは分からない情報も得られます。
30代の転職を手遅れにしないために、次の2つのポイントに注意しましょう。
転職活動を終えるまでには、ある程度の時間がかかります。転職先が決まる前に退職してしまうと、空白期間が長くできてしまう可能性もゼロではありません。
また、無職の期間が長引くと、焦りの気持ちから条件の悪い求人に飛びついてしまう場合もあります。このような事態を避けるためにも、転職活動はなるべく仕事と並行しながら進める方が安心です。
30代は、20代と比べてスキルや経験の有無が重視されやすいですが、なかでも30代後半はマネジメント経験を求められる傾向があります。30代後半でマネジメント経験がない場合は、後輩への指導経験や社内での評価などをアピール材料にするとよいでしょう。
なお、30代前半でも、マネジメントスキルを求められるケースは一定数あります。
ここからは、30代の人が転職しやすいおすすめの職種を紹介します。
人により向き不向きはありますが、コミュニケーション能力に自信がある人にはおすすめの職種です。年代問わず活躍しやすく、その後のキャリアアップにもつなげやすいでしょう。
IT分野は需要が拡大しており、未経験を採用する企業も少なくありません。
ITエンジニアには、エンジニアとしてのスキルだけでなく、コミュニケーション能力やプロジェクト管理能力も必要とされます。それらのスキルがある人は、未経験でも採用されやすいでしょう。
マーケターは、自社の製品やサービスを売るために、市場分析や企画、宣伝などを担当する職種です。特に、近年は、WebサイトやSNSなどを活用したWebマーケティングの重要性が高まっています。
未経験での転職はやや難易度が高めですが、キャリアアップや年収アップのチャンスが多いので、転職前に講座受講や資格取得などを経てチャレンジしてもよいでしょう。
「マイナビスカウティング」での30代の職種別転職成功者数の割合を見ても、最も高い割合の職種はITエンジニアで33.3%あります。
これらの職種は、30代の転職者にとって特に人気があり、成功しやすい分野であることが示唆されます。
最後は、30代の転職に関するよくある質問に答えていきます。
転職回数が多い場合、マイナスイメージを持たれる可能性はゼロではありません。しかし、それよりもスキル・経験の方が重視されます。
また、転職理由を聞かれた際には、ポジティブな理由を伝えるようにすれば、採用担当者にも悪い印象を持たれにくいでしょう。
厚生労働省の令和5年雇用動向調査によると、転職によって年収が下がったと回答した人は、30代前半で29.1%、30代後半で29.9%でした。一方、年収が増加したと回答した人は、30代前半で44.6%、30代後半で38.0%です。
上記のデータより、30代の約3割は、転職によって年収が下がっていると考えられます。しかし、全体でみると、転職により年収がダウンした人の割合よりも、転職により年収がアップした人の割合のほうが高いことが分かります。
資格が必須とされる職種でない限り、スキルや実績の方を重視されることが多いでしょう。
やみくもに資格を取得しても、転職に有利に働く可能性は低いため、資格取得に時間を割きすぎることはあまり得策とはいえません。資格の必要性を吟味したうえで、取得を目指すことが重要です。
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30代の転職はつらいものになる可能性もありますが、けっして手遅れではありません。30代の転職を手遅れにするかどうかは、自分自身の行動にかかっています。転職のプロの手も借りつつ、理想のキャリアの実現を目指しましょう。
30代での転職には、ぜひマイナスカウティングをご活用ください。マイナビスカウティングでは、年収600万円以上の求人のみを常時8万件以上掲載しています。厳しい審査をクリアした質の高いコンサルタントのみが在籍し、コンサルタントの評価やスカウトごとのマッチ率をご確認いただくことも可能です。
マイナビスカウティング編集部
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