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会社員である以上、人事異動は起こりうると分かりつつも、世の中には、人事異動が理由で転職を考える人は少なくないようです。
異動には、想像していなかった仕事内容への配置転換から、縁もゆかりもない地方への転勤まで、さまざまな種類があります。望まない人事異動を受けた経験のある方を対象に、異動や転職で良かったこと・悪かったことについて聞いてみました!
Contents
伝えた…65%
伝えていない…35%
視野に入れた…76%
視野に入れていない…24%
良かった…45%
悪かった…55%
良かった…75%
悪かった…25%
組織では日々、中途採用や転職、定年退職などによる社員の増減に伴い、年齢や地位のアンバランスが発生しています。それを解消し、組織として最大のパフォーマンスを発揮するために、社員の所属している部署や勤務地、地位の変更を行うのが人事異動です。
そのような目的で行われているため、希望していた異動が叶う人もいれば、受け入れがたい異動を言い渡される人もいるでしょう。
まずは一般的には、どのような人事異動の目的があるのか詳しくみていきましょう。
仕事の役割に適していると判断される人材の配置転換をし、組織の成長・発展を促すため
社員の長期的キャリア形成を目的とし、様々な経験やスキルを習得させ、能力開花を行うため
社員に新しい職務・役割を与え、出世させるため
社員の成績不振、能力不足のため、別の職務を与えるため
組織再編や部門縮小などに伴い、雇用の維持を目的として、人員整理を行うため
会社の規則に違反するような行為があった場合に、処分を行うため
一般的に正社員とは、長期的な雇用を前提としており、職種や勤務地の限定が無い限りは、定年まで様々な職種や職場を経験することが予定されているため、組織の人事異動命令権は強く肯定されています。
正当な理由がなく、人事異動を拒否する場合は、懲戒処分の対象となり、「懲戒解雇」になる可能性があります。
会社側と交渉をする場合はある程度の覚悟をもって行う必要があるでしょう。交渉する場合は自分自身の中で「これだけは譲れない」という明確な条件をもって交渉することが大切です。
基本的には、日本では雇用規制が厳しいかわりに広範な人事権が認められており、ほとんどの会社では、異動の辞令が下された時点で拒否できない風潮があります。
しかし、あるケースによっては、正当に人事異動を拒否することが可能です。
入社時に取り交わした雇用契約書に限定した職種や勤務地での採用であることが明記されていれば、正当な理由がない限り、会社側の契約違反となりますので、拒否ができます。
社員にとって不利益が大きすぎるケース、例えば親の介護をする人がその本人以外いない、子供が病気で決まった病院への通院が必要などの場合は人事異動を拒否できる可能性があります。
ただし、不利益の度合いにもよるので、会社の配慮がどれだけあるか、そのケース別に決まることがほとんどでしょう。
わざと不向きな職務に就かせたり、社員が介護をしていることを知りながら遠方への転勤を命じたり、人事異動の目的が嫌がらせであると推測されるケースには異動を拒否できる可能性があります。
ただしこのケースに限っては、事実確認や立証をするのが難しいため実現には困難を極めるでしょう。
これ以外にも、その社員でないと遂行不可能なプロジェクトがある、その社員に他の人にはない能力があるなどの理由の場合、相談する余地はあるかもしれませんが、よほど特別な事情でない限り、難しいケースの方が多いでしょう。
職種が変更になったという理由で、給与が減額されることは、本人の同意がない限り認められません。
しかし手当類(営業手当、勤務地手当)がなくなったという場合には、給与の変動を受け入れざるを得ないでしょう。
もし一方的な給与額の変更があった場合、就業規則や賃金規定などに基づいて変更されているか確認をしましょう。
特に定めはなく「職種が変わったから」「最近、業績が悪いから」などの納得しがたい理由の場合は、はっきりと受け入れられない旨を伝えましょう。
それでも撤回されないようであれば、労働基準監督署、行政機関・専門家など然るべき場所に判断を委ねることも心に留めておきましょう。
昨今では、かならずしも誰もが出世を望むわけではありません。
給料に見合わない重い責任が伴ったり、転勤が頻繁にあったり、有給休暇が取得しにくくなることを懸念する人も少なくはありません。
しかし、このケースに関しては、正当な理由が無い限り拒否するのは難しいでしょう。昇進も業務命令の一環です。
受け入れられない明確な理由があるようであれば、会社側としっかり話し合う必要があります。
在職中に転職活動を行う場合、面接の日程調整が難しい、早期入社が出来ないなどのデメリットは否めませんが、まずは収入があるので転職先が決まらなくても妥協をせず活動を続けることが可能です。
退職後の転職活動はすぐに希望する会社が見つかり採用が決まれば良いですが、活動が長引くと生活面への不安から焦りも生じるため、自分に適さない会社選びもしかねません。
不満や勢いに任せてアクションせず、自分に一番適した活動方法を十分検討してから、行動を起こしましょう。
会社都合退職とは会社側が経営不振やリストラ、倒産などを理由に一方的に労働契約を解除し、退職を余儀なくさせることです。
一方で自己都合退職とは労働者側が転職や結婚、妊娠、出産、家庭の都合などを理由に自分の意思や都合で退職を申し出ることです。
異動拒否での退職は、正当な理由がない限り、会社の指示、命令を受け入れられないということですから、会社都合ではなく自己都合退職に該当します。
自己都合の場合、ハローワークに離職票を提出後、待機期間7日と3カ月を経るまで失業給付金を受け取ることができません。
反対に、会社都合の場合は、待機期間7日で最短の給付支給開始となります。給付日数の期間も、雇用保険の被保険者期間や年齢によっては異なりますが、自己都合の場合、給付日数90~150日に比べて、会社都合の給付日数は90~330日と長く設定されています。
ただし会社都合退職の場合、転職活動の際に、「何かトラブルがあって解雇されたのか?」など、採用担当者や面接官にその理由を確認される場合があります。
自己都合退職と比べて、より慎重に対策を練っておくと良いでしょう。
人事異動を拒否して退職した場合、採用面接の際に退職理由をどのように伝えるのが良いのか悩むところでしょう。
受け入れる側としても、前職の退職理由はもっとも気になるところでもあります。あまりに実態とかけ離れた理由を述べると、前職と同じ事態に陥る可能性があります。
いかなる理由にせよ、不平・不満ではなく前向きに理由を伝えることが大切です。
退職理由
「事務職から営業職に異動になったので退職しました」
ストレートに伝えすぎると、会社の処遇に不満があればまた直ぐに辞めてしまうのではないかという印象を与えてしまいます。
言い変え例
「入社以来、ずっと営業事務職として営業の方が働きやすい環境を作ることを心がけて取り組んできました。私は裏方として誰かのサポートに徹する仕事に大きなやりがいを感じており、今後も事務職としてスキルを高めていきたいと考えています。」
退職理由
「会社側は私が親の介護をしていることを知りながら地方転勤としたので退職しました」
やむを得ない事情があるにしろ、会社側が悪いという言い方をするのは得策ではありません。
言い変え例
「両親の介護をするのが私しかいないため、会社の業務命令を引き受けたいのは山々でしたが自主退職しました。同じ場所でずっと働けるのも御社を志望した理由の一つではあります。」
もし「新しい仕事内容についていけるか不安」「人間関係がよくないらしい」という不安感や噂で躊躇しているようであれば、次の仕事内容や職場環境に詳しい人に聞いてみるのも一つの手でしょう。
基本的には人事異動を機に、これまでとは異なる環境で働けることは、新しいスキルを身に付けたり、新しい人脈を築くチャンスです。
よほど不当、やむを得ない事情がない限りは、前向きに捉えてみることをおすすめします。
また次に、転職をしたいと考えたときに、経験の幅広さやスキルを身に付けたことは有利に働くでしょう。
是非、悲観するのではなく、この人事異動をきっかけに、自分は仕事においてどのようなキャリアビジョンを持っているのか、数年後どのような人材になっていたいのか、キャリア形成を図る上で今回の人事異動は本当に不必要なものなのかを考える良い機会としてください
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調査方法/全国の20〜49歳の会社員(正社員・契約社員)を対象にインターネット調査
実施期間/2016年9月10日〜9月11日、回答数200名
正当な理由がなく、人事異動を拒否する場合は、懲戒処分の対象となり、「懲戒解雇」になる可能性があるが、中には拒否できるケースも存在する。
職種が変更になったという理由で、給与が減額されることは、本人の同意がない限り認められない。納得しがたい理由の場合は、はっきりと受け入れられない旨を伝えよう。
これまでとは異なる環境で働けることは、新しいスキルを身に付けたり、新しい人脈を築くチャンス。よほど不当、やむを得ない事情がない限りは、前向きに捉えてみるのが得策。
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