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【2026年】管理職のボーナスの実態と本音を独自調査!支給額の相場や不満を抱く理由とは?

【2026年】管理職のボーナスの実態と本音を独自調査!支給額の相場や不満を抱く理由とは?

夏の訪れと共に、多くのビジネスパーソンが意識するのが賞与(ボーナス) の支給です。

組織の目標達成を牽引し、チームの成長や複雑な調整に奔走する。このような重責を担うリーダーやマネジメント層にとって、賞与は自身の貢献がどう報われたかを知る、極めて重要な指針となります。

しかし、支給額を前にして「背負っている責任や業務量に対して、本当に見合っているのだろうか」と、現状に違和感を抱く方は少なくありません。

そこで今回、管理職162名を対象に、賞与に関する独自アンケートを実施しました。現在の報酬や評価制度に疑問を抱いている方はもちろん、これからマネジメント層へのステップアップを目指す方も、キャリアの現在地を確かめるためのヒントとして、ぜひ最後までお読みください。

【関連記事】「管理職の給料・年収は?一般社員との違いや職種ごとの平均額を紹介」

※アンケート実施概要

◆期間:2026年4月27日~5月11日

◆方法:インターネット調査(ランサーズ)

◆対象:20代以上の管理職(「マネジャー」「課長」「部長」「執行役員」のほか、「プロジェクトリーダー」「チームリーダー」など、ピープルマネジメントに携わっている人)

◆有効回答数:162名

管理職の年間の賞与支給額は、58.0%が150万円以下

管理職賞与 1
直近1年間の賞与額(※)を調査したところ、最多は「100万円以下(35.8%)」、次いで「101〜150万円(18.5%)」という結果になりました。「支給なし(3.7%)」を含めると、全体の58.0%が150万円以下ということになります。管理職という立場を考えると、「思ったより多くない」と感じる人も少なくないかもしれません。

管理職賞与 2

年代別に見ると、「100万円以下」の割合が最も少ないのは「40〜44歳(26.9%)」となっています。20代から年代が上がるにつれて「100万円以下」の割合は徐々に減少していますが、45歳以上になると「100万円以下」の割合が増加しています。これは、役職定年やポスト減少、成果主義の強化などにより、賞与水準に差が生じている可能性が考えられます。

(※)社会保険料や税金が引かれる前の「総支給額(額面)」

管理職になって賞与が増えた人は56.2%

管理職賞与 3

「管理職に昇進した後、ボーナスの支給額は非管理職時と比べてどう変化しましたか?」という質問に対し、「大幅に増えた(14.2%)」「微増した(42.0%)」を合わせると、56.2%が増加したという結果になりました。

一方で、43.8%が「変わらない(37.0%)」または「減った(6.8%)」と回答しており、管理職になって責任や業務量が増えても、それに比例して賞与額が上がるとは言えないのが現状のようです。

また、管理職になることで残業代が支給対象外となるケースも多く、実質的には負担増・報酬据え置き(または実質減)になったと感じている人も一定数いると考えられます。

特に近年は、プレイヤー業務とマネジメント業務の両立を求められる“プレイングマネジャー化”が進み、役職に対する負荷が高まっていることで、報酬面では納得感を得にくいという声も増えています。

管理職の40.7% が賞与に不満

管理職賞与 4

現在の賞与額への納得感を聞いたところ、「非常に納得している(3.7%)」「おおむね納得している(55.6%)」を合わせた、賞与額に納得している人が59.3%でした。一方、「あまり納得していない(28.4%)」「まったく納得していない(12.3%)」を合わせた、納得していない人も40.7%という結果になりました。

管理職賞与 5

賞与額別に見てみると、年間「100万円以下」では不満率が55.2%と過半数を超えています。一方で「251〜300万円」の高額帯になると納得率は88.9%となります。

ただし、「301万円以上」になると、不満率が40%にものぼっています。これは、管理職にとっての納得感が単なる「金額の多寡」だけでなく、「責任とのバランス」や「評価の正当性」に左右されることも考えられます。特に管理職は、部下の育成や組織運営、トラブル対応など成果が見えにくい業務も多いため、「どこまでやれば評価されるのか」が見えづらく、納得感を得にくい側面があるのかもしれません。

管理職が賞与に不満を抱く3つの理由

賞与に対する不満の理由として目立った意見は、以下の3点です。

1.責任や業務量に見合わない

2.評価基準が不透明

3.個人成果よりも会社業績に左右される

管理職は売上目標だけでなく、部下の育成や組織運営など、数値化しにくい役割も担います。また、個人のパフォーマンスだけでなく、チームとしての成果も評価されるため、「自分は頑張っているのに、なかなか評価されない」といった不満につながる可能性があります。

更に近年は、人材不足によるマネジメント負荷の増加や、メンタルケア・コンプライアンス対応など、従来以上に管理職へ求められる役割が広がっていることも、不満感の背景にあると考えられます。

<「賞与に納得していない」回答者のコメント(アンケートより抜粋)>

 

・責任が増えただけで金額に反映されないのは納得できない。(サービス/35〜39歳)

 

・支店全体のノルマが達成できないと、個人の成績が良くても賞与が全然上がらないからです。チームリーダーとして若手の指導も任されているのに手当が少なく、割に合わないと感じています。(金融/30〜34歳)

 

・管理職になってから業務量や責任は明らかに増え、部下のマネジメントや数値管理など負担が大きくなりましたが、それに見合うほど賞与が増えているとは感じていません。特に、個人の成果だけでなくチーム全体の結果にも左右されるため、自分の努力がそのまま評価に反映されにくい点に不満があります。また、評価基準がやや曖昧で、どの程度成果を出せばどのくらいの賞与になるのかが見えにくいことも納得感が低い理由の一つです。(IT・通信/35〜39歳)

 

・管理職として、部門の業績目標を120%達成したものの、会社全体の業績不振を理由に支給係数が抑えられたため。個人の成果と報酬の連動性が低く、ハイパフォーマーとしてのインセンティブが十分に機能していないと感じるから。(IT・通信/35〜39歳)

また、賞与への納得感について「あまり納得していない」「まったく納得していない」と回答した人に、「あといくらあれば納得できるか」を尋ねたところ、最多は「11〜50万円(59.1%)」、次いで「51〜100万円(25.8%)」でした。

管理職が求めているのは、必ずしも桁違いの報酬アップではなく、「自分の働きが正しく評価された」と実感できる適正な上積みであるようです。責任と評価のバランスこそが、管理職の納得感を左右する重要な要素なのかもしれません。

賞与が想定より低かった場合、管理職の46.3%が「転職を検討する」

管理職賞与 6

「賞与が想定より低い、あるいは支給されなかった場合、転職を検討するきっかけになりますか?」という質問に対し、「良い案件があれば検討する(42.6%)」が最多となり、「すぐ転職活動を始める(3.7%)」と合わせると、46.3%が転職を検討することが分かりました。

特に「賞与への不満層」に絞ると、「良い案件があれば検討する」という回答は53.0%にまで上がります。賞与への違和感は、すぐに転職活動を開始するほどではないものの、転職を考えるきっかけになる人が多いと言えそうです。

管理職の賞与の使い道は、「預貯金」が59.3% 

管理職賞与 7

賞与の主な使い道について質問したところ、回答として最も多かったのは「預貯金(59.3%)」であり、将来を見据えて堅実に手元へ残す傾向が見られます。続いて、2位に「投資・資産運用(41.4%)」が挙がるなど、現在の生活維持だけでなく、中長期的なライフプランへの備えとして賞与が機能している実態がうかがえます。

また、レジャー・趣味などの消費に充てる割合は相対的に低く、生活防衛・資産形成を重視する姿勢が強い点も特徴的です。

多くの管理職層にとって、賞与は単なる消費のための資金ではなく、家計の安定や教育費、あるいは自身の将来を守るための重要な原資として、現実的に捉えられていることが分かります。だからこそ、賞与への納得感は、現在の生活維持だけでなく、「この会社でキャリアを積み続けて大丈夫か」という将来の意思決定にまで影響を及ぼしているのかもしれません。

管理職で自身の市場価値を調べたことがある人は44.4%

「自身のボーナス額が市場価値(他社水準)と比較して妥当か、調べたことはありますか?」という質問に対して、「頻繁に調べている(3.7%)」、「たまに調べる(40.7%)」を合わせると、44.4%の管理職が調べたことがあるという回答でした。

一方で、最も多かったのは「調べたことはないが興味はある(50.0%)」となっており、現状の報酬に高い関心や問題意識はあるものの、管理職の半数が、実際に社外の水準をしっかりと確認する機会を持てていないのが現状です。しかしながら、実際に自身の市場価値について調べたことがある人と合わせると、実に9割以上(94.4%)の管理職が自身の市場価値を意識していることになり、現在の報酬に対する潜在的な関心の高さがうかがえます。

管理職が求めているのは「納得感のある評価基準」

「どのような仕組みであればモチベーションが上がるか」という質問に対し、現場の管理職たちの切実かつ具体的な本音が数多く寄せられました。

<モチベーションが上がる「理想の評価・賞与」とは(アンケートより抜粋)>

 

・重要な商談を成功させた時に特別昇進やボーナスをもらえる仕組みがあれば、仕事へのやりがいを更に感じられると思いますし、モチベーションが上がります。(商社/40〜44歳)

 

・経理なので、点数化しにくく、査定に反映しにくい職種ではあるかと思いますが、営業のように、売上に直結する数字だけを見て査定するのではなく「仕事への取り組み方」「社内での対応」「新しい資格取得」「一般常識の有無」「専門知識の有無」など、細かく評価基準を決めて、「自己評価」「上司の評価」「部下からの評価」の合わさったものが査定に反映すされるといい。(建設・不動産/40~44歳)

 

・お客さまからの匿名アンケートで評価が良かったらボーナスが上がる仕組み。(サービス/35~39歳)

 

・成果だけでなく、日々の努力やチームへの貢献も公平に評価されること。(メーカー/40〜44歳)

 

・個人の成果に加えて成長や挑戦も評価され、頑張った分がしっかり給与やボーナスに反映される制度。(建設・不動産/50代以上)

 

・個人の業績に基づくボーナスの支給はもちろんですが、チーム全体のパフォーマンスにも連動したインセンティブ制度を導入してほしいです。また、評価基準がより明確で透明であれば、社員全体のモチベーション向上につながると思います。(IT・通信/30〜34歳)

共通しているのは、単なる金額の多寡ではなく「納得感のある評価基準」を求めているということではないでしょうか。

インセンティブや賞与より、基本給の高さを求める管理職が58.0%

管理職賞与 8

「今後、年収アップを目指すならどちらのモデルが理想か」という質問では、「固定給(基本給)が高いモデル(58.0%)」が「変動給(インセンティブ・賞与)が高いモデル(42.0%)」を上回る結果となりました。

この背景には、管理職としての責任や業務負荷が増大するなかで、まずは基盤となる生活や報酬の安定性を確保したいという意識が強く働いていることが推測されます。マネジメント業務が複雑化し、育成や調整、組織運営など、すぐに成果が表れにくい業務が増えることで、成果連動型の報酬制度に対して違和感を持つ管理職も増えていると考えられます。

一方で、4割を超える管理職が「変動給(成果連動)」を支持している点も見逃せません。すなわち、自身のマネジメント成果や組織への貢献度がダイレクトに報酬へ反映される仕組みを望む、成長志向・成果志向の高い層も確実に存在することを示していると言えるでしょう。

【まとめ】キャリアアドバイザーのコメント

今回のアンケート結果から見えてくるのは、管理職の賞与に対する満足度が「金額そのもの」よりも、「納得できる構造になっているか」に強く依存している点です。責任の増加、評価基準の不透明さ、成果の可視化の難しさといった、評価と報酬のバランスが取れていないことが不満の本質になっています。

特徴的なのは、管理職昇進が「一律の報酬増」に直結するとは限らないという実態です。調査では4割強が管理職に昇進した後「賞与額が変わらない、または減った」と回答しており、過半数は増加しているものの、昇進すれば報酬も上がるという従来の前提は揺らいでいます。

一方、業務範囲は拡大しており、負担と報酬の非対称性が現場の強い違和感を生んでいます。賞与への不満が離職に直結するわけではありませんが、46.3%が転職を検討する可能性を示しています。ただ、多くは「良い案件があれば」という条件付きの検討であり、現職の賞与への不満が即時の転職行動につながるというより、転職予備軍となっている実態がうかがえます。

また、賞与の使い道が消費のためではなく、将来への備えとして扱われていることが分かりました。この防衛的な姿勢はキャリア行動にも一貫しており、実際に外部の市場価値を確認する層は半数未満と、関心はあるものの行動には至らない状態が主流です。転職市場に常時アクセスしているわけではなく、現職の内向きの評価構造の中で悩んでいるのが管理職の実態と言えます。

管理職がキャリアの納得感を高めるための3つのポイント

こうした結果を踏まえ、管理職が今後のキャリアで納得感を高めていくためには、評価のロジックと向き合う以下の3つの視点が重要です。

1.「見えにくい成果」を日ごろから言語化しておく

マネジメント業務は数値化しにくいため、業績だけでなく、部下の育成、業務改善、組織への貢献度など、非数値領域の成果を自身の評価材料として日ごろから整理・言語化しておくことが不可欠です。

2.転職時は「年収額」だけでなく「評価の明確さ」を見極める

転職活動時も提示される年収だけで判断せず、「どのような評価ロジックを持っているか」を面接などで確認することが重要です。構造の透明性が、入社後の納得感を左右します。

3.評価と報酬の仕組みに「主体的」に関わる

「どのような成果が、どう評価され、報酬に反映されるのか」を主体的に理解し、企業側と認識をすり合わせていく姿勢が、今後のキャリアの納得感を高めるポイントになります。

監修:谷所 健一郎さんのプロフィール画像

監修:谷所 健一郎

キャリア・デベロップメント・アドバイザー(CDA)/有限会社キャリアドメイン 代表取締役

1万人以上の面接と人事に携わった経験から、執筆、講演活動にて就職・転職支援を行う。ヤドケン転職塾 、キャリアドメインマリッジを経営。主な著書「はじめての転職ガイド 必ず成功する転職」、「転職者のための職務経歴書・履歴書・添え状の書き方」、「転職者のための面接回答例」、「転職者のための自己分析」(いずれもマイナビ出版)ほか多数。